哲学・心理

クール・ド・ジェブラン

くーるどじぇぶらん

意味

クール・ド・ジェブランは、タロットに古代エジプトの知恵が残されていると考えた、18世紀の著述家です。1781年刊『原始世界』第8巻で、その説を発表しました。

解説

彼は、各地の言語や象徴を比べることで、人類に共通する古い知識を探ろうとしました。タロットにも同じ関心を向け、カードを古代の知識を絵で伝える書物のように捉えました。遊びに使われる札の中に失われた教えを見いだす、という考え方が出発点です。

その説明は、カードの絵柄と神話を結び付ける方法で進みます。たとえば「星」の人物を、エジプト神話の女神イシスに当てはめました。これは彼による象徴解釈であり、人物がイシスとして描かれたと証明したわけではありません。タロットの初期の記録と現存する札は15世紀のイタリアにあり、エジプトから伝わったとする彼の説は、歴史的な起源として裏付けを欠いています。

彼の著作は、後の人々がタロットを古代の知恵や占いと結び付けるうえで影響を与えました。札がいつ、どこで作られたかという歴史と、その札に後世の人がどのような意味を見いだしたかという歴史は、別々にたどれます。クール・ド・ジェブランを知る意義は、主に後者の変化を理解できる点にあります。