タロット
デッキの版
でっきのはん意味
デッキの版は、同じ作品名や系統に属するタロットのうち、特定の出版社と時期に作られた刊行形態です。印刷年、色、寸法、裏面、誤植の修正、追加札、解説書などの違いを見分ける単位になります。
解説
「ウェイト=スミス系」や「トート・タロット」は、カード名、図像、対応を共有する系統または作品です。版は、その作品がどの形で製造・刊行されたかに焦点を当てます。V&A所蔵のウェイト=スミス版には、1910年印刷、1916年再刷という記録があります。同じ構図を受け継いでいても、再刷、再彩色、修復、判型の変更があれば、目に見える色や細部は同一とは限りません。
版の違いは、所蔵記録や現物で確かめる出版上の事実です。ジョンズ・ホプキンス大学所蔵のトート・タロットは、1967年にLlewellyn Publicationsが出した初刷で、カップの8とディスクのエースに誤植があるA1版と記録されています。現在のU.S. Games SystemsのPremier Editionは、修復した図像、追加カード、96ページの解説書を備えます。こうした差は版を特定する手掛かりになりますが、それだけで占術上の意味が変わるとは断定できません。
手元の版を調べるには、箱と解説書にある商品名、出版社、著作権表示、ISBN、カード枚数、寸法を控えます。次の照合対象は、カード裏面、色調、枠、題名、追加札や誤植です。出版社の商品情報または所蔵館の目録と比べ、印刷年まで特定できなければ「出版社と商品名は確認、刷年は不明」と記録します。図像を説明する際にも使用版を添えると、別版の画像との食い違いを検証しやすくなります。