神話
ヘラクレスの十二功業
へらくれすのじゅうにこうぎょう意味
ヘラクレスの十二功業は、英雄ヘラクレスがミュケナイ王エウリュステウスの命令で成し遂げた十二の試練です。獅子皮と棍棒が英雄の身元を示し、怪物や動物、持ち帰る品が各功業を見分ける印になります。
解説
古代のギリシャ神話集『ビブリオテーケー』では、ヘラクレスは女神ヘラに狂気を起こされ、自分の子どもたちを殺した罪を償うため、エウリュステウスに仕えます。最初に命じられた功業は十でした。ヒュドラ退治はイオラオスの助力を得たこと、アウゲイアスの家畜小屋の清掃は報酬の約束があったことを理由に数から外され、黄金の林檎とケルベロスの捕獲が加わって十二になります。
前半の六つは、ネメアの獅子、レルネーのヒュドラ、ケリュネイアの鹿、エリュマントスの猪、アウゲイアスの家畜小屋、ステュムパロスの鳥です。後半は、クレタの牡牛、ディオメデスの人食い馬、ヒッポリュテの帯、ゲリュオンの牛、ヘスペリデスの黄金の林檎、冥界の番犬ケルベロスへ続きます。
美術作品が十二場面をすべて並べるとは限りません。連作では獅子皮や棍棒を持つ同じ英雄が次々に現れ、一場面だけの作品では、獅子、ヒュドラ、牡牛、林檎など相手や品物が功業を特定させます。二人の女性が進路を示す「ヘラクレスの選択」や、ケンタウロスの血を塗った衣が英雄を苦しめる「ネッソスの衣」は、十二功業とは別の物語です。