神話
レダと白鳥
れだとはくちょう意味
レダと白鳥は、ゼウス(ローマ名ユピテル)が白鳥の姿でスパルタ王妃レダと関係を持つ神話図像です。女性と白鳥、卵、ヘレネや双子の子どもが主題を見分ける手がかりになります。
解説
アポロドーロスの『ビブリオテーケー』では、レダは白鳥に姿を変えたゼウスと関係し、同じ夜に夫テュンダレオスとも床を共にします。この伝承では、ヘレネとポリュデウケスがゼウスの子、カストルとクリュタイムネストラがテュンダレオスの子です。カストルとポリュデウケスの双子は、ディオスクロイと呼ばれます。
同書が併記する別伝では、ヘレネの母は女神ネメシスです。ネメシスはガチョウ、ゼウスは白鳥に姿を変え、ネメシスが産んだ卵をレダが受け取ってヘレネを育てたとされます。このため、卵から生まれた人物や子どもの親を一つの系譜へ固定できません。
近世作品では、裸体のレダと白鳥の接触が画面の中心となり、卵や子どもが省かれる場合もあります。ミケランジェロ原作の模写は、横たわるレダと白鳥に、孵化した子どもを添えました。古典本文はレダの意思を詳しく記さないため、親密な姿勢を同意の根拠にはできません。