神話

オデュッセウスとキルケ

おでゅっせうすときるけ

意味

オデュッセウスとキルケは、薬入りの飲食物で仲間を豚へ変えた女神キルケに、英雄オデュッセウスが対抗する『オデュッセイア』の場面です。杖や深い杯、剣、豚または動物の頭を持つ仲間が主題を示します。

解説

『オデュッセイア』第10歌では、キルケがチーズ、大麦粉、蜂蜜をプラムノス産の葡萄酒に混ぜ、故郷を忘れさせる薬を加えます。飲み終えた一行を杖で打つと、身体は豚に変わりますが、人間の心は残りました。罠を疑って外にいたエウリュロコスが、船へ戻ってオデュッセウスに知らせます。

救出へ向かうオデュッセウスには、ヘルメスが薬草モリュを授けました。モリュは黒い根と白い花を持ち、人間には抜くのが難しい神の薬草です。キルケの薬が効かないと分かると、オデュッセウスは剣を抜き、害を加えないという誓いを彼女に求めます。

誓約のあと、オデュッセウスは食卓に着いても食べず、仲間の回復を先に求めました。キルケが薬を塗ると毛が抜け、仲間たちは人間の姿へ戻ります。作品では、杯と杖と動物姿の一行は変身、抜かれた剣は対決、手を付けない食卓は回復を求める交渉の段階を表します。