占星術

座標原点

ざひょうげんてん

意味

座標原点は、天体までの位置ベクトルをどこから測るかを定めるゼロ地点です。地心座標では地球中心、日心座標では太陽中心が原点になります。

解説

天文学では、目的に応じて複数の原点を使い分けます。地心座標は地球の中心、地表基準の座標は観測者の地点、日心座標は太陽の中心を出発点とします。高精度の位置天文学で使うICRSは、太陽系内の天体の質量を平均した太陽系重心が原点です。同じ天体でも位置ベクトルの始点が変わるため、座標値には原点ごとの差が表れます。月では、地球中心から見た地心位置と地表の観測者から見た位置に地心視差が生じます。

座標系は、空間の原点、軸の向き、基準面、角度を測り始める方向を一組として定めます。原点を決めた後に軸と基準面を定めると、座標の方向まで再現できます。春分点を基準にした黄道座標や赤道座標では、春分点方向が黄経または赤経のゼロ方向です。これに対し、ICRSの軸は遠方の電波源の位置から定められています。占星術ソフトの値を比べる際は、地心・地表基準・日心の別に加え、黄道座標か赤道座標か、基準日や元期もそろえます。原点の選択が表すのは、計算の目的に応じた基準です。地球や太陽の宇宙内での物理的地位は、別の観測と理論から論じます。