占星術

真位置

しんいち

意味

真位置は、資料によって二つの用法があります。座標枠では歳差と章動を反映した日付の真赤道・真分点基準の位置、Swiss Ephemerisでは光の出発時刻へさかのぼる補正を省いた同時刻の幾何学的位置を指します。

解説

座標枠としての真赤道・真分点は、地球の自転軸が長期的に向きを変える歳差と、短周期に揺れる章動を反映した指定日の基準です。平均赤道・平均分点は歳差を反映し、章動を除いた基準なので、日付の平均位置を真の座標枠へ移す際に章動成分を加えます。ここでいう「真」は座標軸の向きを示す語です。光行時間、光行差、重力による光の曲がりの採否は別の計算項目に当たります。

米国海軍天文台がgeometric positionと定義するのは、光行時間、光行差などの補正前に、指定時刻の観測者と天体を直線で結んだ位置です。Swiss EphemerisのTrue Positionも同じ用法に当たり、SEFLG_TRUEPOSを指定すると光の出発時刻へさかのぼる補正を省いた幾何学的位置を返します。標準の地心視位置は、光が届いた方向を補正計算から求めた位置です。

同じ「真位置」という表示でも、座標枠の真分点を指すのか、幾何学的位置を指すのかで数値の意味が変わります。たとえば視位置は日付の真赤道・真分点で表せますが、光行時間や光行差などを反映した方向です。真分点基準という情報だけで幾何学的位置を判定するのは不十分です。

占星術ソフトの値を比較する時は、観測原点、黄道座標か赤道座標か、J2000か日付基準か、章動、光行時間、光行差、重力偏向の設定を記録します。天体のサインやアスペクトを読むのは、同じ条件の黄経へそろえた後です。人物や出来事への意味づけは、計算後の配置に対する占術上の解釈です。