象徴

キトリニタス

きとりにたす

意味

キトリニタスはラテン語citrinitasに由来し、錬金術文献で物質が黄色へ変わる「黄化」を指す語です。四つの色彩段階を採る文献では、黒化、白化、黄化、赤化の順に並び、アルベドとルベドの間に置かれます。

解説

語源のcitrinusは、レモンやシトロンの色を表します。黄色が示す位置は文献ごとに変わり、15〜16世紀の実用レシピでは、材料、途中の変化、完成品のいずれにも黄色が現れました。色は反応の進み具合を読む「しるし」であり、黄色と金そのものは区別されていました。

四段階の体系では黄化を白化から赤化へ向かう途中と見るため、準備が形になり始めた時期の象徴にできます。これは色彩段階を踏まえた現代の解釈です。実際の資料では、黄色が原料、途中経過、完成のどこに現れるかを本文と処方から読み取ります。