神話

かみのけ座

かみのけざ 別名:Coma Berenices・Com・Berenice's Hair

意味

かみのけ座は、春の北天にある、王妃ベレニケ2世の髪に由来する星座です。国際天文学連合(IAU)が定めた領域の中には、肉眼でもまとまりを認められる「かみのけ座星団」があります。

解説

星座名の背景には、ベレニケ2世が夫プトレマイオス3世の戦地からの帰還を願い、自分の髪を神々へ捧げたという物語があります。捧げた髪が神殿から消えると、宮廷天文学者コノンは髪が星になったと説明しました。この筋書きは、カリマコスの詩を翻案したカトゥルス第66歌などに伝わる物語であり、出来事そのものを確認した記録ではありません。

髪に見立てた星の並びは古くから知られていましたが、独立した星座として星図へ置かれた時期は近世です。地図史研究では、カスパル・フォペルが1536年の天球儀にかみのけ座を独立して描いた例が確認されています。現在はIAUが境界を定めた88星座の一つです。

かみのけ座星団は、約40から50個の星が広がって見える散開星団で、地球からの距離はおよそ300光年です。王妃の髪という物語は星のまとまりを説明する比喩であり、星団の成り立ちとは別の情報です。占術で献身や名誉を読む場合も、歴史上の伝承と天文学上の性質を分けて捉えます。