占星術
周転円
しゅうてんえん意味
周転円は、古代から近世の天文計算で、惑星が円周上を回り、その円の中心も従円と呼ばれる別の円を進むとした模型です。二つの円運動を重ね、地球から見える惑星の逆行や移動速度の変化を表しました。
解説
惑星はふだん星座の間を同じ向きへ進みますが、ときどき速度を落とし、後戻りしてから元の向きへ戻るように見えます。周転円の模型では、惑星が小円を回る向きと、その中心が従円を進む動きを組み合わせ、この逆行を含む見かけの経路を計算します。
プトレマイオスの体系は、地球を従円の中心から外す離心円も使いました。さらに、周転円の中心が等速で進んで見える基準点としてエカントを置きます。これらの仕組みを組み合わせ、逆行の時期や幅、惑星が進む速さを観測に近づけました。
周転円は天動説だけの仕組みではありません。コペルニクスも、天体は等速の円運動をするという前提を保ったため、太陽中心の体系に周転円を残しました。周転円の有無だけで、地球中心か太陽中心かを判別することはできません。
古典期から中世の占星術では、こうした模型で作られた表を使って惑星位置を求めました。周転円は位置計算のための模型であり、それ自体に吉凶や性格の意味があるわけではありません。惑星位置の計算と、算出した配置を読む占術上の規則は別の段階です。