占星術
エルナト
えるなと 別名:Elnath意味
エルナトは、牡牛座β星の固有名です。牡牛の北側の角先に位置する実視等級1.65の青白い巨星で、スペクトル型はB7IIIに分類されています。
解説
B7は高温のB型星の中での細かな区分、IIIは巨星を示す光度階級です。星座絵の角先という位置は地球から見た星の並びを表し、このスペクトル型は恒星から届く光を分析した結果を表します。
エルナトの語源は、アラビア語で「角で突くこと」を意味する名称です。この語はもともと、おひつじ座β星とγ星からなる月宿に使われ、後世に牡牛座β星へ移りました。IAUは2016年にElnathという綴りを牡牛座β星系の主星に対する固有名として承認しています。
古い星表に由来する「ぎょしゃ座γ星」という符号も、SIMBADの識別名に残っています。一方、現在のIAU星名表と星座図はエルナトを牡牛座β星として掲載しているため、現行の星座帰属を説明する時は牡牛座を用います。
プトレマイオスの『テトラビブロス』では、牡牛の角先にある星々を火星に似ると分類しています。これは古典占星術の対応関係であり、青白い光や巨星という観測上の性質を述べたものではありません。