象徴

スペクトル色

すぺくとるしょく 別名:spectral colour・spectral color・単色光の色

意味

スペクトル色とは、単一の波長で表せる単色放射によって生じる色です。実際の単色放射には、代表する一つの波長で記述できるほど狭い波長範囲も含まれます。

解説

CIEは単色放射を、単一の周波数または単一の波長で特徴付けられる放射と定義しています。実測では、ごく狭い周波数域または波長域を一つの値で代表させる場合も単色放射です。その色刺激を色度図へ置いた時に並ぶ点の軌跡がスペクトル軌跡です。波長で放射を示す際は、光が進む媒質も指定します。スペクトル色は色刺激の波長構成に基づく分類であり、赤、黄、緑、青などの色相名は連続した見えを言葉で区切る分類です。

ニュートンは『光学』のプリズム実験で、屈折の程度が異なる光を分け、紫から赤まで中間の段階が連続して変わるスペクトルを記述しました。プリズムや回折格子が示す帯では、位置ごとに届く波長の分布が変わり、観察される色には放射強度、背景、順応、観察者の色覚も関係します。虹や分光像を記録する場合は、光源、分光する仕組み、並びの向き、帯の連続性を先に示すと、光学現象と色名の区切りを分けて説明できます。

CIE色度図の湾曲したスペクトル軌跡は単色刺激の点を表し、両端はおよそ三八〇nmと七八〇nmに対応します。両端の単色刺激を加法混色した点が作る直線は紫境界です。紫やマゼンタの領域は、この境界側に位置する複数波長の組み合わせで表され、単一波長との対応から外れる領域です。白、灰色、黒もスペクトル色の外にあります。画面がスペクトル色に近い外観を再現しても、RGB原色の混合による分光分布を出す場合があり、見た色の一致と光の波長構成の一致は別の判断です。

カードや図版では、虹、プリズム、回折光、単色の光線が実際に描かれているかを最初に見ます。帯が連続しているか、色の順序が保たれているか、白い光との入出力関係が示されるかは図像上の事実です。多様性、秩序、変容、橋渡しは、その分光表現と作品内の出来事が結び付く場合の解釈候補です。色相環は色相の隣接関係を環状に示し、紫系を介して両端をつなぎます。スペクトルの直線的な並びと色相環の構成を分けると、光学上の順序と配色上の関係を取り違えにくくなります。