象徴

色相環

しきそうかん 別名:color wheel・colour wheel・色環

意味

色相環とは、色相を連続する順序に沿って円周上へ配置し、隣り合う色や角度差を示す図です。基準となる色、区分、間隔はマンセル、NCS、HSLなどの体系ごとに異なります。

解説

色相は、赤、黄、緑、青、または隣り合う二色の組み合わせに似て見える知覚属性です。これを環状に置くと、端を持たない順序として色みの移り変わりを見渡せます。可視スペクトルの単色刺激は端から端へ並び、紫はスペクトル外の色相に当たります。CIEの紫軌跡は、およそ三八〇ナノメートルと七八〇ナノメートルの単色刺激を加法混色した色度を結ぶ境界です。赤側と紫側の間へこの混合による紫を置くことで、色相を一周する図にできます。

色相環の配置には複数の方式があります。マンセル色体系は赤、黄、緑、青、紫の五主要色相と五中間色相を等分した円へ置き、明度と彩度を別の軸にします。NCSの色相環は、黄、赤、青、緑という四つの有彩基本色に対して、色相がどのように見えるかを表す色空間の水平断面です。基準色の数と表記法が異なるため、位置や角度が指す色刺激は体系ごとに決まります。

画面用のHSLは、sRGBの赤を〇度、緑を一二〇度、青を二四〇度へ置いて色相を指定する方式です。W3Cによると、HSLの等しい角度差と見た目の色相差の対応は不均一で、明度の値も色相間で知覚的な差を生みます。CIELABやOKLCHなど別の色空間から作る円筒座標では同じsRGB色の角度も変わるため、色相環の名称、基準色、角度、色空間を一組で記録します。

類似色は指定した環で近くに並ぶ色、補色は測色では適切な割合の加法混色によって指定した無彩色刺激を再現する二色の関係です。配色図では、環の中心を挟んで向かい合う色を補色と呼ぶ用法もあります。したがって「隣」「反対」という位置だけで配色を選ぶ時も、採用した環を示すと意味が明確です。カードや作品に色相環そのものが描かれている場合は、円環、循環、統合などの象徴を検討できます。複数色だけの図版では、隣接や対向などの配色関係を観察事実として記録し、円環の象徴には実際の環状配置を根拠として示します。