象徴

冠

かんむり 別名:crown symbol・head ornament・victory wreath・冠の象徴

意味

冠とは、頭に着ける輪状・帽状・枝葉状の標章の総称で、身分、職務、勝利、儀礼上の役割を外から分かる形にするものです。金属製の王冠と植物で編む勝利冠では制度と用途が異なるため、形、素材、着用者、授与される場面を先に見分けます。

解説

王冠は、君主の地位や職務を示す儀礼具の一種です。英国王室コレクションによれば、聖エドワード王冠は1661年に作られ、戴冠式で君主に授けられる瞬間に使われます。ロンドン塔を管理するヒストリック・ロイヤル・パレスは、戴冠宝器が君主の権限と責任を一体として表すと説明しています。一方、古代ギリシアの競技会では、勝者へ植物の枝葉を編んだ冠が授けられ、オリンピアでは野生オリーブ、デルフォイでは月桂樹というように植物が開催地によって異なりました。冠の素材と授与の場面が分かると、王権の標章と勝利の褒賞を区別できます。

冠を読む時は、金属、布、葉、花のどれで作られているかを判別し、輪の開閉、尖端、アーチの形を観察します。次に、誰が着け、誰が授け、日常と儀礼のどちらで使うかを確かめる順序です。宝石や高さは富や地位を示す手掛かりになり得ますが、冠だけを根拠に絶対的な権力や神性まで確定する説明は根拠が不足します。制度、宗教、競技、物語のどこに置かれた品かが意味の範囲を定めます。

ライダー・ウェイト版の女帝の頭には、十二の星を連ねた冠があります。塔のカードが描くのは、落雷を受けた建物の頂から冠状の部分が吹き飛ぶ構図です。前者の星の数と、後者の建物と冠の位置は、どちらもカード画像から確かめられます。ウェイトの『タロット図解』にも、女帝の星の冠への言及があります。占術上の読みは、女帝の冠を統治する立場や大きな周期へ結び付けることと、塔から落ちる冠を地位や前提の崩壊へ結び付けることです。この意味付けは図像を手掛かりにした解釈で、現実の失職や災害の予告とは切り離します。

塔ページの焦点は、建物の頂から冠状の部分が吹き飛ぶ図像と、権威や前提が揺らぐという占術上の読みです。ワンドの6の月桂樹の輪は、騎手の頭とワンドに置かれ、勝利が公に認められる場面の印です。王笏は手に持つ統治の標章で、頭に着ける冠とは形と使い方が異なります。関連する品を比べる時は、身に着ける品を区別し、さらに誰が地位や勝利を認めるのかまでたどると、場面ごとの関係が明確です。