哲学・心理

選択肢集合

せんたくししゅうごう 別名:choice set・feasible set・選択集合

意味

選択肢集合とは、一つの意思決定で実際に選べる候補をまとめた範囲です。思い付いた案をすべて並べる段階から、期限、権限、費用などの条件を満たす候補を選び出すと、比較の対象が明確になります。

解説

選択理論では、候補全体を表す集合Xと、その時点で選べる候補を集めた集合Bを区別します。集合とは、一定の条件に合うものをひとまとまりとして捉える考え方です。意思決定者がBから一つ以上を選ぶ、というのが基本の構造です。たとえば転職相談のXには、現職を続ける、部署を替える、他社へ移る、独立するなど幅広い案が入り得ます。現在の契約、応募資格、資金、決定期限を踏まえて実行できる案が、今回のBです。

選択肢集合を作る時は、同じ時点に選べる行為を書き出すところから始めます。「転職して収入が上がる」には行為と結果が混ざっているため、「A社へ応募する」と「採用後の収入見込み」の二つの欄が必要です。保留、相談、短期間の試行も、実行日や終了条件を定めれば比較できる形になります。各案について、決定権、必要な費用と時間、期限までの実行可能性を確かめる手順です。こうして願望と選べる候補の境界を明らかにします。

タロットでは、カード名、向き、人物、持ち物、背景などが目で確かめられる図像上の事実です。「この人物は独立を勧めている」「保留が最善」という読みは占術上の解釈に当たります。解釈から新しい案を思い付くことはありますが、その案が選択肢集合へ入るかは、本人の希望、費用、期限、権限、安全、専門家から得た情報で判断します。カードは候補を考えるきっかけです。実行可能性と将来の結果を確かめるには、現実の条件や追加情報が必要になります。

意思決定プロセスは、問題の設定、候補の比較、決定、実行後の評価までを含む流れです。決定目標は、選択によって実現したい状態を示します。許容可能な行為は、法的・倫理的な条件や本人の最低基準を満たす候補です。選択肢集合は、その時点で何を選べるかという範囲に焦点があります。この区別を保つと、候補が足りない問題と、比較基準が曖昧な問題を別々に検討できます。