哲学・心理

意思決定マトリクス

いしけっていまとりくす 別名:decision matrix・decision-making matrix・性能マトリクス・結果表

意味

意思決定マトリクスとは、行に選択肢、列に評価基準を置き、各候補の性能や結果を同じ表で比べる道具です。セルには実測値、推定値、定性的な評価を記せます。採点や重み付き合計は、目的に応じて加える方法の一つです。

解説

英国政府の多基準分析マニュアルは、この表を性能マトリクスまたは結果表と呼びます。たとえば転居先を比べるなら、行に物件、列に家賃、通勤時間、入居日、防災条件を置き、交差するセルへ各物件の情報を記す構造です。金額や時間のような数値に加え、有無や段階評価も使えます。根拠が足りないセルを「不明」と残せば、結論を出す前に調べる項目が見える状態になります。

表を作る時は、同じ決定に属する実行可能な候補を行へ並べ、決定目標を測れる基準を列へ置きます。法令、安全、予算上限などの必須条件を先に判定し、その後で候補間の差を測る順序です。重みは、各基準の下限から上限まで改善する価値の差を表す数値であり、設定には各基準で用いる尺度が必要です。「重要そう」という印象だけを数値化すると、何の価値差を比べたかが曖昧になります。さらに、重み付き合計には、一つの低い得点を別の高い得点が補う性質があります。そのため、補ってよい基準か、似た基準を二重に数えていないかの点検が必要です。得点や重みを少し変えて順位が動くかも調べます。この感度分析が、結論の安定性を知る手掛かりです。

タロットでは、カード名、向き、描かれた人物や物、配置が図像上の事実です。「支援者との距離が課題になる」という読みは占術上の解釈に当たります。その読みから支援体制を評価したい時は、現実に確かめられる基準へ翻訳できます。移動時間、手伝える曜日、支援する本人の同意などが基準の候補です。カードの吉凶をそのまま五点、三点と数値化すると、尺度と根拠が曖昧になります。表が整理するのは候補について集めた情報です。価値の優先順位と最終判断は本人が決めます。

決定木は、行動の後に起こり得る出来事や分岐を枝で表す道具です。多基準意思決定は、複数の目標や基準で候補を比べる方法の総称を指します。感度分析は、入力値や重みを変えた時に結論がどの程度動くかを調べる手続きです。意思決定マトリクスの焦点は、候補と基準の対応を一つの表で見渡せるようにする点にあります。