哲学・心理
自由意志と予測
じゆういしとよそく 別名:free will and prediction・未来予測と自由意志意味
自由意志と予測は、将来についての予測と、自分で行動を選ぶ力が両立するかを問う哲学上の論点です。自由意志の定義には議論があり、ほかの行動を選べる能力を重視する考えと、自分の理由や価値から行動を決められることを重視する考えがあります。
解説
自由意志は、自分の行動を自分で制御する力に関わる概念です。その力に「ほかの行動も選べたこと」が必要か、または「強制されず、自分の理由にもとづいて行動したこと」が重要かについて、哲学者の意見は分かれています。この違いは、行動の責任をどの条件で本人に帰すかという問題にもつながります。
日常の予測には、外れる可能性があります。天気予報を見て傘を持つように、予測の内容を知った人が行動を変える場合もあります。そのため、通常の予測だけで未来が必然になるとは言えません。哲学上の難問は、絶対に誤らない未来知を仮定した時に生じます。その仮定の下で問題になるのは、予知された行動と異なる選択が可能かどうかです。
予測は、それを知った人の行動を通じて、結果に影響することもあります。社会学者ロバート・K・マートンが定義した「予言の自己成就」は、最初は誤っていた状況判断が新しい行動を生み、結果として当初の判断に近い状況を作る現象です。たとえば、「失敗する」と言われた人が準備をやめ、そのために失敗するという流れが考えられます。
占いで未来に言及する時は、現在の条件が続いた場合の見通しとして言葉にし、変えられる条件、変えにくい制約、選べる行動を分けます。予測を聞いた後にも本人が判断できるように、鑑定の言葉が行動を狭めていないか、「従わない」という選択も残っているかを考えることが大切です。