哲学・心理

占いの再現性

うらないのさいげんせい 別名:reading reproducibility・divination reproducibility・占断の再現性

意味

占いの再現性とは、問い、札の記録、配置、解釈規則などを明示したうえで、手順を繰り返した時に結果のどの部分が一致するかを調べる論点です。新しく引いた札、固定した配置から得る解釈、後日の的中判定は、同じ結果としてまとめず別々に比べます。

解説

再現性という語の定義は分野によって異なります。全米科学・工学・医学アカデミーの報告書は、同じデータと計算手順から一貫した結果を得ることを再現性、新しいデータで同じ科学的問いを調べることを追試可能性として区別しました。NISTの計測用語では、同じ装置や担当者など高度に統制した条件での短期的な一致を反復性、日や装置が変わった時の変動を再現性と呼びます。このページでは、何を固定し、何を変えた比較かを明示した後で、対応する用語を示します。

タロットの結果には少なくとも三つの層があります。第一は、シャッフル後に出たカード名、向き、配置です。第二は、その固定された配置から読み手が作る解釈文、第三は、対象期間の後に行う一致・不一致の判定に当たります。新たに山札を混ぜる場合は別の抽出結果が生じ得るため、同じ札が出るかは比較項目の一つです。繰り返しを調べるなら、事前に回数と比較対象を決める必要があります。

ウェイトの『タロット図解』は、カードを置く順序と位置ごとの役割を定める一方、個別の事情に合わせて慣例的な意味を調整し、直観も用いると記しています。これは二十世紀初頭の一体系に関する歴史的事実です。解釈文を比べる前に、位置の定義、参照したカード意味、どの事情を重く見るかをそろえます。条件が異なる比較では、読み手と規則のどちらが差を生んだかを特定できないためです。

固定した配置を複数の読み手へ渡し、「行動の提案」「警告」「時期の言及」のような事前に決めた区分で独立に分類すると、解釈の一致を比較できます。コーエンのカッパ係数は、二人が名義尺度で分類した時に、偶然に起こる一致を考慮するため提案された指標です。自由記述の全文を比べる場合には、何を一致と数えるかについて別の設計が要ります。分類項目と境界を先に定めて初めて、共通点と相違点を説明できます。

比較に必要なのは、質問文、実施時刻、デッキと版、正逆位置の採否、混ぜ方、全配置、参照資料、読み手が結果を知る前に書いた解釈です。印刷された人物や物、カード名、位置は図像・配置上の事実として固定できます。「この配置は退職を勧める」という文は占術上の解釈です。解釈の一致が示す範囲は、共有した規則のもとで読みがそろったことです。予測の正しさは対象期間後の記録で評価し、不一致からは未共有の規則や曖昧な分類を探します。