哲学・心理

検証不能

けんしょうふのう 別名:untestability・検証不可能・試験不能

意味

検証不能とは、ある主張を他の可能性と区別する観察結果や手続きを定められず、経験的な証拠でその主張の当否を比べられない状態です。誤っている、無意味である、まだ調べていないという評価とは別です。

解説

検証の前提は、誰や何について、いつまでに、どの出来事を、どの資料で確かめるかを定めることです。主張と合わない結果も先に示します。例えば「三月末までに、指定した会社から書面の内定通知を受ける」は、期限、出来事、確認資料が明らかです。「近いうちに大きな転機が来る」は、期間と出来事の境界がないため、ほとんどの変化を後から当てはめられます。

カール・ポパーは、科学的な理論が想定し得る観察と衝突する可能性を持つことを、反証可能性や検証可能性の中心に置きました。これは科学と非科学を分ける提案であり、反証できない文が無意味だという主張ではありません。また、単一の基準で科学を完全に区分できるかには多くの議論があります。ここでは、主張を証拠で比較できる形にするための一つの観点として使います。

検証不能になる理由は、文の曖昧さだけではありません。結果を観察する手段がない場合、どの結果が出ても補助説明を後から足して主張を守れる場合、判定者によって成功の意味が変わる場合にも比較ができません。一方、条件は明確だがまだ調べていない主張は「未検証」です。現在は費用や技術の制約で試せなくても、どの観察が結論を分けるかを示せるなら、論理上の検証不能とは区別します。

タロットでは、カード名、向き、配置が観察できる事実であり、「塔は生活全体の転機を示す」は占術上の解釈です。予測として評価するなら、対象期間、転機と数える出来事、参照する記録、不一致とする条件を結果が出る前に定めます。条件を設けない象徴的な文にも、内省の問いとして役立つ場合はあります。その場合は用途を「振り返りのための助言」と示し、予測の証拠には数えません。

反証可能性のページは、主張と両立しない観察を前もって示せるかを問います。占断文は、その条件を読者が判定できる文章へ整える入口です。条件を決めたのに結果がまだ得られていないなら、必要なのは判断保留です。条件そのものを決められない時は、主張の範囲を書き直すか、経験的な予測ではない用途として分類してから読み進めます。