哲学・心理
規則功利主義
きそくこうりしゅぎ 別名:rule utilitarianism・間接功利主義・規則効用主義意味
規則功利主義は、社会で受け入れられた時に全体として最も良い結果を生む規則を選び、個々の行為をその規則への適合によって評価する功利主義です。個別行為の結果を毎回直接比べる行為功利主義と、効用原理を最初に適用する対象が異なります。規則の一貫性が信頼や予測可能性へ与える影響も、結果の評価に入ります。
解説
規則功利主義では、まず複数の規則体系を比べ、広く受け入れられた場合に人々の福利を最も高める体系を選びます。次に、個々の行為がその正当化された規則に沿うかを判断します。約束、秘密、安全基準を場面ごとの利益計算で変えると信頼が弱まるため、規則が長期の協力や予測可能性を支える効果も検討対象です。
行為功利主義が選べる行為の帰結を直接評価する一方、規則功利主義では、規則の採用や内面化から生じる帰結を評価し、個々の行為にはその規則を介します。古典的なミルも道徳規則の役割を論じています。ただし、ミルを行為功利主義者と読むか規則功利主義者と読むかは研究上の論争の対象です。後世の分類と本人が実際に用いた説明は、区別して読む必要があります。
規則功利主義には、深刻な危害を避ける場合など、特定の例外条件を規則の中へ組み込む理論があります。ただし例外を「その場で効用が増える時」とだけ定めると、個別行為を直接比べる立場との差が消えます。合理的に学べる明確さと、現実の事情に応じる柔軟さを保ちながら、例外の条件を一般化できる形で定めることが課題です。
相談サービスでは、料金、キャンセル、記録、秘密保持、事例利用、第三者情報の基準を事前に定め、同じ条件へ一貫して適用します。こうした基準は、利用者の安心、誤りの減少、公平な運用、長期的な信頼を支えます。法令、権利、同意、安全は、効用計算の外から課される条件です。そのため実際の運用では、適用法と義務論的な制約、配分への影響を別の観点から照らします。
タロット相談で事実として確かめられるのは、公開した規約、説明した例外、同意の記録、同じ条件へ適用した履歴、実際に出たカードです。カードから「今回は規則を破ってよい」「この相談者だけ追加料金を課すべきだ」と読む部分は占術上の解釈に当たります。この例外を同じ条件の全員へ示しても、信頼と福利を支える規則として受け入れられるでしょうか?例外の根拠は現実の条件と記録から示し、カードの象徴は規則変更の理由から外します。