哲学・心理
繋辞伝
けいじでん 別名:大伝意味
繋辞伝は、易の記号と言葉、陰陽と変化、筮法、聖人観を論じる上下二編の易伝です。十翼では二翼に数えられ、個々の卦を解説する彖伝や象伝より広い視点から、易という書物の仕組みを説明します。
解説
別名は大伝です。上伝は、書と言葉で意を示せる範囲を問い、聖人は象を立てて意を表し、卦を設け、そこへ辞を付したと説明します。ここでいう象は、六爻卦や八卦を通して関係や変化を捉える図式です。図形と辞の二つを通して意を示すという易の考え方が述べられています。
同じ上伝には、太極から両儀、四象、八卦へ展開する章と、大衍筮法の基礎となる章も置かれています。大衍の数を五十、そのうち用いる数を四十九とし、二分、一本の取り分け、四本ずつの数取りへ進むのが本文の流れです。繋辞伝が示す筮法の原理は本文層、後代の筮儀が整えた細かな作法は注釈・儀礼の層に当たります。
繋辞伝に置かれた卦の起源や聖人の物語は、易をどう理解するかを示す伝文です。現代の成立史については、伝本や出土資料を比較する文献研究を参照します。占筮では卦辞と爻辞を先に置き、繋辞伝は象・辞・変化・筮法の関係を考える理論資料です。特定の卦の吉凶は、対応する卦辞と爻辞から確かめます。