象徴
チョークホワイト
ちょーくほわいと意味
チョークホワイトは、天然の炭酸カルシウムを細かくした白い粉末、またはそれをもとにした白色顔料・充填材の呼び名です。画面の土台となる地塗りへ厚みと吸収性を与える材料として、絵画や素描に使われます。絵具に混ぜると、色を薄く整える充填材にもなります。
解説
チョークホワイトは、チョークや石灰岩に由来する炭酸カルシウム(CaCO3)を中心とした白色材料です。画材ではホワイティングとも呼ばれ、ボストン美術館の保存科学資料CAMEOは、天然の炭酸カルシウムを細かな粉末にしたものとして説明しています。塗料、インキ、パテの充填材としても用いられ、白い粉は絵具の発色、地塗り、充填の役割を担います。
天然のホワイティングと、化学的につくった炭酸カルシウムは粒子の細かさや白さが異なります。後者は、化学的に沈殿させてつくる沈降炭酸カルシウムとも呼ばれ、CAMEOではジェッソ、地塗り、パステル用の白色顔料や充填材として挙げられています。ジェッソは、木板や画布の表面を整えて絵具を受け止める下地です。米国ナショナル・ギャラリーによる絵画調査でも、十七世紀の油彩に炭酸カルシウムを基礎とする下層の地塗りが確認されました。作品の白い下地を調べる時は、方解石、胡粉、鉛白、石膏などの材料を分析結果と制作時期に沿って分けます。
学校用の黒板チョークには、炭酸カルシウム系と石膏系があり、画材のチョークホワイトとは製品ごとに成分が異なります。CAMEOは、古い処方に炭酸カルシウムが使われた一方、現在の製品には石膏を主材料とするものが多いと記しています。製品を選ぶ場面では、成分表示と用途を照合し、炭酸カルシウム系と石膏系を分けることが大切です。カードや配色でチョークホワイトを下書き、仮の境界、書き換えの余地へ結び付ける読みは、黒板に残る白線や地塗りから採られた色彩の比喩です。天然・合成の炭酸カルシウムや石膏系の棒状チョークの材料説明とは、結び付ける根拠が異なります。