象徴

プルシアンブルー

ぷるしあんぶるー

意味

プルシアンブルーは、鉄シアノ錯体の一種であるフェリックフェロシアニドを主成分とする、十八世紀初頭の合成青色顔料です。Colour IndexではPigment Blue 27(PB27)に分類され、細かな粒子と強い着色力を生かして、絵具、インキ、版画、青写真に使われました。

解説

フェリックフェロシアニドは、鉄とシアノ基を含む錯体化合物です。錯体とは、金属原子の周囲にほかの原子や原子団が結び付いた化合物を指します。名称にシアノとあっても、固体の顔料と酸や高熱にさらされた時の反応は同じではありません。古い画材や未知の粉末を酸で試したり、加熱したりせず、製品の安全データシートと保存修復の専門家の判断に従います。

CAMEOの記録では、ディスバッハはベルリンで一七〇四年に開発した人物とされています。ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、一七一〇年の広告に続き、一七一二年のベルリンと一七二一年以前のイギリスに使用例をたどっています。作品に青がある事実だけでプルシアンブルーと決めず、制作時期、流通経路、層の順序、分析結果を重ねる。

プルシアンブルーは、水彩では透明感のある深い青になりやすく、少量で混色を大きく変えます。絵画と印刷インキのほか、シアノタイプという鉄塩の感光反応を使う写真技法や、青写真用紙にも使われました。ただし、同じ青でも結合材、粒子の量、白や別の顔料との混合、紙や布などの支持体によって見え方は変わります。

保存状態は、作品ごとに切り分けます。CAMEOにはアルカリ性の条件や熱で褐色へ変わる可能性が記録され、ナショナル・ギャラリーには白を多く混ぜた層での退色例がある。青が灰色や茶色に見える時は、顔料の量、結合材、周囲の材料、光や環境、修復歴を照合して原因を検討します。

蛍光X線分析で鉄が検出されても、プルシアンブルーだけを示すわけではありません。赤外分光、ラマン分光、X線回折、粒子の観察から化合物と層を確認し、制作記録と合わせると材料名の根拠を強められます。元素、化合物、販売名を同じ段階の結論にしないことが、作品調査では重要です。

占いや創作でプルシアンブルーを使うなら、新しい合成技術が青の使い方を広げた歴史から、手段が変わると表現の選択肢も増えるという問いへつなげられます。これは画材史から広げた表現上の読みです。顔料が未来を予告したり、固有の感情を持ったりするという事実にはしません。