石
苦灰石
くかいせき 別名:Dolomite意味
苦灰石は、化学式CaMg(CO3)2で表されるカルシウム・マグネシウム炭酸塩鉱物です。ドロマイトという名は、この鉱物と、苦灰石を主成分とする堆積岩の両方に使われます。鉱物と岩石のどちらを指すかで説明の範囲が変わります。
解説
苦灰石は、カルシウムとマグネシウムを含む炭酸塩鉱物です。六方晶系に属し、菱面体に近い結晶、鞍のように湾曲した結晶、粒状や塊状の集合をつくります。無色、白、黄、褐色、淡い桃色などの標本があり、硬度はおよそ3.5から4です。鉱物名としてのドロマイトと、その鉱物が大半を占める苦灰岩という岩石名は、同じ名称が使われるため、標本か地層かを先に確かめます。
海に堆積した石灰岩は、マグネシウムに富む海水や地層中の水との反応を経て、苦灰石を多く含む岩石へ変わることがあります。ここで起きる置換は、もとの鉱物の成分を別の鉱物が取り込む地質過程です。高い塩分をもつ堆積環境では苦灰石が直接結晶化し、熱水の通り道、接触変成岩、大理石、炭酸塩を多く含む岩石にも分布します。
方解石と苦灰石はどちらも炭酸塩鉱物で、白色や粒状の見え方が重なる標本があります。苦灰石には菱鉄鉱や菱苦土石との組成の幅もあるため、色と外形だけで鉱物名を定めません。結晶面、硬度、周囲の岩石、化学分析を合わせると、地層が受けた水や熱の履歴を考えやすくなります。
占いで石灰岩が時間をかけて成分を置き換える地質過程を、習慣や約束を見直す比喩にする場合があります。これは水と鉱物の反応を人の状況に重ねた文化的な読みです。苦灰石自体が人を安定させたり、生活を変えたりする科学的根拠を示すものではありません。