タロット

ダブルヘッド・コート

だぶるへっどこーと 別名:Double-headed court・Double-ended court・双頭人物札

意味

ダブルヘッド・コートは、王、女王、ジャックなどの人物像を、上下どちらから見ても正立するよう二方向に構成した人物札です。同じ人物像を上下へ配し、札を持ち替えずに識別できる形へ整えています。占術上の正位置と逆位置は、この造形とは別にデッキの規則で定めます。

解説

初期の人物札では、人物の全身を一方向に描く形式が一般的でした。この札が逆さに配られると、持ち直す動作から人物札を持っていると周囲に知られる場合があります。上半身を上下へ配したダブルヘッド形式は、札のどちら側を上にしても同じ種類を示します。

上下対応の作り方には、人物の上半分を二度使って中央で水平につなぐ方法、斜めに分ける方法、全体を描き直して一枚の図柄としてまとめる方法があります。そのため、上下の顔が似ていても、手、持物、衣装の細部には差が残ることがあります。

この形式の考案者には諸説があります。18世紀後半のヨーロッパに現存例があり、イギリスでも1800年前後の札が残っています。国際プレイングカード協会の研究では、イギリスで広く受け入れられたのは19世紀半ば以降です。大英博物館には、人物札をダブルヘッドにした19世紀初頭の78枚組タロットも所蔵されています。

カードを見る時は、中央の接続線、上下のスート記号、人物の持物、隅の数字や文字を順に確かめます。これらは制作年代や地域パターンを考える手がかりです。占いでは、絵柄が上下対応かどうかと、デッキが逆位置を採用するかどうかを分け、付属説明書と実際に決めた読み方を基準にします。