象徴
きょしちょう座
きょしちょうざ 別名:Tucana・Tuc・Toucan意味
きょしちょう座は、長く大きなくちばしを持つ鳥トゥカンを図柄にした南天の星座です。学名はTucana、略符はTucで、IAUが定めた面積294.557平方度の天域を指します。
解説
この星座は、1590年代にペーテル・ケイセルとフレデリック・デ・ハウトマンが行った南天観測を土台とし、ヨハン・バイエルの1603年の星図『ウラノメトリア』にトゥカンの姿で収録されました。観測、星座の区分、刊行に関わった人物の役割には史料上の議論が残ります。航海とヨーロッパの星図制作から生まれた近世の星座です。
この天域には、きょしちょう座47と小マゼラン雲が見えます。きょしちょう座47は、多数の恒星が重力で球状に集まった球状星団で、地球から約1万6700光年の距離にあります。小マゼラン雲は約20万光年先の矮小銀河です。二つは地球から近くに見える一方、距離の異なる天体です。
占術で目立つ特徴を手掛かりにすることや、未知の環境を観察して位置を定めることへ結び付ける場合、前者はトゥカンの図柄、後者は航海用星図の成立史から広げた現代的な連想です。成立資料には、近世ヨーロッパの星図に描かれたトゥカンが残ります。現地文化の星座伝承へ結び付けるには、別の根拠が必要です。