占星術

アルコル

あるこる 別名:Alcor

意味

アルコルは、北斗七星の柄でミザールのすぐそばに見える、おおぐま座80番星の固有名です。国際天文学連合(IAU)の一覧では成分Caに適用され、見かけの明るさは3.99等です。

解説

ミザールとアルコルの角距離は約12分角で、空が暗く澄んでいれば肉眼で二星に分けて見られます。この観察は、ペルシアやアラブの一部で視力の目安として使われた歴史があります。ただし、見分けられるかどうかは空の明るさや大気の状態にも左右されるため、現在の視力検査に代わるものではありません。

アルコル自体には、補償光学という大気の揺らぎを補正する観測で低質量の伴星が見つかりました。ミザール側は四つの恒星から成り、両者を合わせた六重星系とみなす説もあります。ただし、ミザールとアルコルの運動が一致するかどうかには、なお不確かさが残ります。近くに見えること、アルコル内部に伴星がいること、ミザールと重力で結ばれていることは、確かさの異なる三つの情報です。

Alcorという綴りは、アラビア語系の別の星名がラテン語写本で変化し、ルネサンス期におおぐま座80番星へ移された結果です。IAU一覧は適用先をCaと記しています。これは重星カタログで用いる成分記号であり、アルコルが単独で三番目の星という意味ではありません。恒星占星術では、そばを進む見た目や視力試験の文化史から、伴走や識別を読む例があります。天文学上の分類とは異なる、象徴的な解釈です。