占星術

サドル

さどる 別名:Sadr

意味

サドルは、はくちょう座γ星Aに付けられた固有名です。見かけの等級は2.23で、約1800光年先にある黄白色のF型超巨星です。北十字の交点に位置します。

解説

スペクトル型はF8 Ibです。F8は太陽より高温で黄白く見えること、Ibは主系列段階を終えて大きく膨らんだ超巨星であることを示します。サドルは、はくちょう座を十字形に結んだ「北十字」の交点にあり、白鳥の胴の中央を作ります。

Sadrはアラビア語で「胸」を意味し、星図上の位置をそのまま伝える名です。国際天文学連合は2016年、はくちょう座γ星Aの固有名として承認しました。夏から秋の天の川で、デネブからアルビレオへ延びる線をたどると中央付近に見つかります。

サドルの周囲には、赤く光る散光星雲IC 1318や散開星団NGC 6910が同じ方向に見えます。ただし、NASAが紹介する距離推定では、サドルが約1800光年、星雲と星団は約2000から5000光年です。同じ視野に重なっていても、すべてがサドルのすぐ近くにあるとは限りません。

プトレマイオスは、はくちょう座の星々へ金星と水星の性質を配しました。固定星占星術でサドルを読む時は、この古典分類と白鳥の胸という星図位置が象徴の根拠になります。超巨星の進化や周囲の星雲は天文学上の説明であり、占星術上の意味を観測事実として示すものではありません。