占い
易
えき 別名:周易・易占・I Ching・Yijing意味
易は、『周易』または『易経』の六十四卦を用いて、状況と変化を読む中国由来の占術と、その古典をめぐる思想の総称です。得られた卦の形、古典に書かれた文、相談への当てはめを分けると、何を読んでいるのかが明らかになります。
解説
一つの卦は、切れ目のない陽爻と中央が切れた陰爻を六本積み重ねた図形です。三本の爻から成る八卦を上下に組み合わせると、六十四通りの六爻卦ができます。卦を立てた時に記録できる事実は、六本の爻の並びと、変化する爻として得た位置です。その形を人間関係や仕事の状況へ結びつける文は、古典と採用した読み方を介した解釈に当たります。
現在「易経」と呼ばれる古典は、六十四卦と各卦・各爻に付された文に、卦を宇宙、人間、倫理の問題へ広げて論じる注釈群が重なった複合的な書物です。後者は十の区分から「十翼」と総称されます。十翼は伝統上、孔子に結びつけられてきました。一方、現代の研究では、古い卦辞・爻辞と後代の注釈を複数の時期と書き手に由来する異なる層として検討しています。
卦を得る手続きとして、『繋辞伝』は筮のための数を五十とし、そのうち四十九を用いることや、十八回の変化で一卦を成すことを記しています。これは蓍の茎を数える筮法を考える重要な一次資料です。伝来した記述は簡潔で、そこから分かるのは数と操作の骨格です。古代の操作全体や、後世に整理された筮竹の手順との関係には、検討の余地が残ります。
実践では、質問文、使用した方法、得た本卦、変爻、参照した卦辞・爻辞や注釈を順に残します。例えば「水雷屯の初爻を得た」は卦と位置の記録であり、「今は準備を優先する時期だ」はその記録へ加えた読みです。流派によって変爻の扱いや参照する注釈が異なるため、判断の根拠となった文と規則を示すと、古典の記載と相談者への助言を切り分けられます。
易経のページでは、受容されてきた古典全体を説明します。六十四卦のページが六爻の組合せと各卦を示すのに対し、筮竹のページの焦点は卦を立てる道具と手続きです。易の役割は、得た卦と古典の文を手掛かりに状況を考察することにあります。どの卦が得られたか、どの文を参照したか、現実の情報とどう照らしたかを別々に示すことで、占術上の読みの範囲が明確になります。