哲学・心理
ベイズ更新
べいずこうしん 別名:Bayesian updating・ベイジアン更新・ベイズ的更新意味
ベイズ更新は、新しい証拠を得た時、その証拠が各仮説のもとでどれほど予想されるかを用いて、仮説への確信度を改める方法です。証拠を得る前の確率を事前確率、取り入れた後の確率を事後確率と呼びます。
解説
更新に必要なのは、事前確率と、各仮説のもとでその証拠が現れる見込みです。例えば、選考通過という仮説を考える時、これまでの通過率が事前確率に当たり、今回届いた面談案内が通過時と不通過時のどちらで生じやすいかが証拠の重みを決めます。どの応募者にも届く案内なら確信度の変化は小さく、通過者だけに届く案内なら変化が大きくなるという違いです。
ベイズの定理は、仮説を前提にした証拠の確率から、証拠を得た後の仮説の確率を求める式です。現代のベイズ認識論では、確信に程度を認め、通常はゼロから一までの数で表します。新しい証拠Eを確実に得たとみなす標準的な条件付けは、更新後の仮説Hへの確信度を、更新前の条件付き確率P(H|E)にそろえる手続きです。
名称の由来となったトーマス・ベイズの論文は、一七六三年にリチャード・プライスが死後公表した確率論の研究です。そこでは、成功と失敗を観察した後に、未知の成功確率について求められる見込みが論じられました。現在のベイズ更新は、この結果を基礎の一つとしながら、統計学や認識論で発展した確率的な更新規則です。原論文の問題設定と、後代に整えられた認識論上の規範は時代を分けて理解する必要があります。
計算結果は、事前確率の置き方と、証拠が各仮説のもとで現れる確率に左右されます。別の合理的な事前確率から始めれば、同じ証拠を受け取った後の事後確率も別の値です。すでに知っていた証拠の評価や、確率をゼロとした仮説の回復など、標準的な条件付けには論点が残ります。そのため、更新値は採用した前提と証拠モデルのもとで得た確信度として読むのが適切です。
占いで記録できる事実は、引いたカード、向き、配置、相談者が後から提示した日付や連絡内容です。カードから「採用の可能性が高い」と読む部分は、採用した占術体系にもとづく解釈に当たります。その読みを現実の仮説の確率へ反映するには、カードが採用時と不採用時にどの程度の頻度で出るかを示す独立した記録が要件です。実務では、返信、募集要項、過去の件数など確かめられる情報で見込みを更新し、事前確率、証拠主義、可謬主義の各ページから前提と修正可能性をたどると、判断の範囲が明確になります。