哲学・心理
可謬主義
かびゅうしゅぎ 別名:fallibilism・認識論的可謬主義・可謬論意味
可謬主義は、知識や正当化された信念を支える証拠にも、誤りの余地が残り得ると考える認識論上の立場です。知ることを認めながら、真理を保証する証拠まで常に求める考えから距離を取ります。
解説
可謬主義が示すのは、手元の根拠が結論を十分に支えていても、その根拠と結論の組み合わせに誤りの余地が残り得るという点です。「すべての信念は誤っている」という主張や、知識を全面的に疑う懐疑論とは区別されます。たとえば知覚にもとづく日常的な知識を認めつつ、知覚が例外なく真理を保証するという条件は課さない立場があります。知識と絶対的な確実性を分ける発想です。
知識には、信じた内容が実際に真であることが必要です。十分な証拠があっても内容が偽なら、その信念は当時の証拠に照らして合理的だった可能性を持ちます。ただし、実際に真であるという知識の条件を欠きます。可謬主義は、正当化の強さと真理の保証を分ける立場です。この区別によって、よく調べた判断にも訂正の余地を残しながら、証拠の乏しい推測と同列に置くことを避けられます。
イベントの公式アカウントが「予定どおり開催」と告知した場面を考えます。運営履歴、認証情報、投稿日時がそろっていれば、開催を信じる根拠になります。その後に会場の閉鎖や主催者の中止告知が出れば、判断を更新する時点です。最初の判断が合理的だったかという評価と、最新情報を受けて何を信じるかという評価は、時間を分けて記録します。
実践では、結論、根拠、確信の強さ、訂正条件を一組にします。「開催の可能性が高い。根拠は主催者の告知。会場または主催者から変更通知が出たら更新する」という形です。医療、契約、投資など結果の影響が大きい判断では、独立した資料や該当分野の専門家も加えます。この姿勢は、調査と更新の手順を具体化し、判断の強さを証拠と危険の大きさに合わせる手掛かりになります。
タロット相談で記録できる事実は、引いたカード、向き、配置、相談者が示した情報です。図像や配置を状況へ結び付ける文章は、採用した占術体系にもとづく解釈に当たります。「来週、採用通知が届く」という外部の出来事に対応するのは、応募先の連絡、選考日程、通知期限などの資料です。読みを提示するなら、確信の強さと期間を示し、どの連絡や期限経過で見直すかも記します。可謬主義、反証主義、知的謙虚さをたどると、誤りの余地、検査方法、自分の限界を認める態度という役割の違いが分かります。