石
クンツァイト
くんつぁいと 別名:Kunzite意味
クンツァイトは、スポジュメンという鉱物のうち、マンガンによって淡い桃色から紫色を示す宝石変種です。見る方向で色の濃さが変わる多色性があり、熱や強い光に長くさらすと退色する場合があります。親愛、繊細さ、見方の変化という意味は、色と多色性から導く象徴解釈です。
解説
スポジュメンは、リチウム、アルミニウム、ケイ素を含む鉱物です。透明で桃色から紫色の宝石質変種をクンツァイト、緑色の変種をヒデナイトと呼び、クンツァイトの発色にはマンガンが関わります。同じ桃色系でもベリルの変種であるモルガナイトとは鉱物の種類が異なるため、石名を決める時は色に加えて屈折率、比重、包有物などの照合が必要です。
多色性とは、結晶を見る方向によって光の吸収が変わり、異なる色や濃さが現れる性質です。クンツァイトでは結晶の長軸、C軸と呼ぶ方向から最も濃い色が見える傾向があります。カッターはこの方向と原石の形を確かめ、正面へ望ましい色が出るよう面の配置を決めます。深いステップカットが見られるのも、色の見せ方と透明な原石の大きさを生かす選択です。
流通品には、照射後に加熱して色を強めたものがあります。天然の色も処理した色も、熱や強い光への長時間の曝露によって薄くなる場合があり、外観だけで処理歴や退色の速さを判断するのは困難です。鑑別書で検出できた処理を確かめ、使用後は直射日光の当たらない箱へ収めます。退色の可能性は素材上の注意点として、心身への作用に関する主張と分けて考えます。
クンツァイトのモース硬度は6.5から7で、表面の傷への抵抗を示す値です。一方、この鉱物には二方向の完全な劈開があり、衝撃や研磨時の圧力が適切な方向へ加わると割れる恐れがあります。そのため、急な温度変化、蒸気洗浄、超音波洗浄を避けてぬるい石鹸水で手入れし、指輪に使う時は石の縁を守る留め方と着用場面も考慮します。
1902年、米国カリフォルニア州サンディエゴ郡パラ地域の桃色結晶が、鉱物学者ジョージ・F・クンツによってスポジュメンと同定されました。翌1903年、化学者チャールズ・バスカヴィルがクンツの名からクンツァイトと命名します。現在はブラジルなどからも大きな結晶が産出し、スミソニアン国立自然史博物館にはブラジル産の880カラットのハート形研磨石が収蔵されています。名称の由来、産地、個々の石の品質は別々の情報です。
タロットでは、桃色から紫色の地色、方向ごとの色の濃さ、透明度、カットを図像上または観察上の事実として記録できます。それらを親愛、繊細さ、見方の変化へ結び付ける段階は占術上の解釈です。いま相手との関係を考える時、事実として共有できる言葉と、自分の推測にとどまる部分はどこで分かれますか?鉱物の性質と相談上の意味を分けると、親愛という印象を確かめられる対話へ移せます。