神話
ダプネ
だぷね意味
ダプネは、オウィディウスの『変身物語』第1巻で、アポロの追跡から逃れる最中に父ペネイオスへ助けを求め、月桂樹へ変わったニンフです。変身後、アポロが月桂樹を自らの聖木と定めたため、追跡の物語と月桂冠の象徴が結び付きました。
解説
物語は、アポロが大蛇ピュトンを倒し、愛の神クピドに弓を扱う資格がないと嘲った場面から始まります。クピドはギリシャ神話のエロスに当たる神です。彼は愛を起こす金の矢をアポロに、愛を遠ざける鉛の矢をダプネに放ちました。ダプネはそれ以前から結婚を望まず、父に生涯独身でいることを認めてほしいと願っていたため、二本の矢は両者の望みをいっそう遠ざけます。
アポロは自分の身分や力を語りながら追い続けますが、ダプネは足を止めません。追い付かれる直前、彼女は父である河神ペネイオスに、自分を傷つける原因となった姿を変えてほしいと頼みました。髪は葉に、腕は枝に、足は根へ変わり、身体は樹皮に包まれます。アポロが幹へ手を当てると、木の内側にはまだ鼓動が残っていました。
月桂樹を意味するギリシャ語「ダプネ」が、そのままニンフの名です。アポロは、妻にできないなら自分の木にすると宣言し、髪、竪琴、矢筒を月桂樹で飾ると告げました。この宣言を経て、月桂冠はアポロ、詩、競技の勝利や栄誉を示すものになります。冠の由来だけを取り出した時に抜け落ちるのは、ダプネが結婚を拒み、追跡から逃れ、父へ助けを求めた経緯です。変身の前後を続けて読むと、本人の拒絶と、変身後にアポロが与えた意味を区別できます。