象徴

魔術

まじゅつ 別名:magic

意味

魔術は、不可視とされる力や存在に、儀礼、言葉、物品などを通じて働きかけ、望む結果を得ようとする実践をまとめる研究上の呼び名です。何を魔術と呼ぶかは、当事者の呼称、時代、社会によって変わります。

解説

「魔術」と呼ばれる実践の境界は、社会ごとに異なります。人類学では、超自然的・不可視とされる作用を目的に応じて動かそうとする実践を指す作業上の定義があります。宗教、医療、占い、民間習俗との区別には、観察者が外から付けた面も入り込むからです。資料を読む時は、当事者がその行為を何と呼ぶか、誰が、何のために、どの場で行ったかを先に確かめます。

歴史上の実践では、考え方が物と手順に結び付けられていました。古代エジプトの護符では、形、材質、色、銘文、唱える言葉、身に着ける行為が力の条件とされました。1600年頃の儀礼魔術書にも、五芒図、護符、香や水などの聖別、実行時の規則が記されています。どちらも「魔術」という一語でまとめられますが、時代、目的、宗教的背景が異なります。共通する仕組みを想定するには、個別の根拠が必要です。

タロットや物語で魔術を意志、技術、変化の象徴として読むのは、占術上の解釈です。史料の記述から確認できるのは、儀礼や護符を用いた実践の内容です。望んだ結果が超自然的な力で生じたかは、別の検証を要します。相談では、象徴から得た言葉を、実行する行動、使える資源、相手の同意、確かめられる結果へ置き換えます。健康、契約、金銭、安全に関わる判断の根拠は、医療記録、契約書、専門家の説明などです。