石
母岩
ぼがん 別名:host rock・鉱床母岩・鉱脈母岩意味
母岩は、鉱床、鉱脈、結晶など、観察の対象を内部に含む岩石です。対象がどの岩石に、どのような境界で入っているかを示す相対的な呼び名です。花崗岩や石灰岩といった岩石名は、母岩の種類として別に記載します。
解説
母岩という呼び名は、先に観察対象を決めると意味が定まります。たとえば、石灰岩の中に鉱床があれば、その石灰岩が鉱床の母岩です。玄武岩を切る鉱脈を調べる場合は、鉱脈を受け入れている玄武岩を母岩と呼びます。同じ岩石でも、何を対象にするかが変われば記載上の役割も変わります。
鉱床ができる場所は、母岩の割れ目、空隙、化学組成などに左右される場合があります。割れ目は熱水の通路となり、流体と反応しやすい成分は鉱物が沈殿する条件を変えます。鉱化作用は、金属などの成分が岩石へ加わり、鉱物として集まる過程です。この過程で母岩が熱水と反応すると、元の鉱物が別の鉱物へ変わる熱水変質も生じます。鉱床形成前の状態を復元するには、現在の組成に加えて変質の範囲と種類を調べます。
母岩と脈石は、対象に対する位置付けが異なります。母岩は鉱床や鉱脈を含む岩石体を指します。脈石は、回収対象の鉱物と密接に伴い、その採掘・選鉱では回収対象から外れる鉱物です。採掘した鉱石には母岩の破片が混ざることもありますが、母岩は地質上の受け入れ側、脈石は鉱石中での回収上の役割を表します。
結晶が岩石に付いた標本では、土台として残る部分から母岩との接触を観察できます。境界が明瞭か、母岩にも同じ鉱物が散っているか、周囲に変質があるかを見ると、結晶だけを眺めるより産状を具体的に記録できます。採取地点との位置関係を失った標本から読み取れる範囲は、接触面や鉱物組成など標本内の情報です。鉱床全体の成因や産地には、野外での位置関係、地質図、化学分析などを合わせます。
対象を受け入れる岩石という関係から、母岩を周囲の環境や支援条件の比喩へ重ねることがあります。これは地質学上の位置関係から導く現代的な解釈です。占いでは、時間、場所、道具、協力者、制度のうち、結果を支えたり妨げたりしている条件へ視線を広げます。地質学が説明するのは母岩と対象の関係です。人の運勢や相性には、それぞれ別の判断材料が必要です。