哲学・心理
信頼できない語り手
しんらいできないかたりて意味
信頼できない語り手は、語り手の説明と、作品が別の手掛かりで示す事実や価値判断との間にずれがあり、読者がそのまま受け取れないと判断する語り手です。嘘はずれの一因です。知識の不足や偏り、自己正当化も同じようにずれを生みます。
解説
ウェイン・C・ブースは『The Rhetoric of Fiction』で、信頼できない語り手を論じ、作品から推し量られる価値判断と語り手の見方の距離を問題にしました。対象は、作品の外にいる実在の作者の本心ではありません。本文の語りと、ほかの場面・人物・表現の食い違いを読むための道具です。その後は、どのような手掛かりで読者が不信を抱くか、そもそも語り手だけに原因を求めてよいかも議論されています。
これは文学作品の読み方で、相談者や占い手を「信用できない人」と判定する目的には使いません。占いの記録では、誰がいつ何を話したか、確かめられた事実、カードから加えた推測を分けます。記憶が食い違う時は、日付のある記録や関係者との確認に戻ることで、単一の語りだけに頼らず状況を見直せます。