哲学・心理

シャドウ

しゃどう

意味

シャドウは、ユングの分析心理学で、自分が認めにくいため意識から遠ざけた性質や衝動を指す概念です。攻撃性のような行動のほか、本人が受け入れにくい才能や欲求も、この概念の範囲に入ります。

解説

日常語の「影」と違い、分析心理学のシャドウは心の働きを説明する理論上の言葉です。国際分析心理学会は、個人的なシャドウが、本人に受け入れがたい性質を自我やペルソナから押し出すことで形づくられると説明しています。ペルソナは他者へ見せる自分の役割や姿を指す概念です。シャドウを知ることは、性格を一つの暗い面へ決めることではありません。

夢、空想、他者との関係、作品中の人物への反応は、受け入れにくい面を考える手掛かりになりえます。ただし、誰かへの不快感や衝突だけで、シャドウや投影が起きているとは断定できません。相手が実際に言ったこと・行ったこと、自分がそこから連想したこと、その時の感情を分けると、理論の言葉で現実の問題を消してしまうことを避けられます。

タロットで暗い人物像や強い反応をシャドウと結び付ける読みは、自分が何を避け、何を確かめたいかを言葉にするための応用です。カードは本人や相手の隠れた本心を証明しません。苦痛、対人関係の危険、生活上の支障が続く場合は、占いの解釈だけで抱えず、心理・医療・相談機関の支援を検討します。