石

菱鉄鉱

りょうてっこう 別名:Siderite

意味

菱鉄鉱は、鉄を含む炭酸塩鉱物で、代表的な化学式はFeCO3です。黄褐色や褐色の標本が多く、ひし形の面に囲まれた「菱面体」の結晶や、細かな粒が集まった塊として見つかります。

解説

菱鉄鉱は、方解石と似た結晶構造をもつ方解石グループの鉱物です。方解石の主な金属成分はカルシウム、菱鉄鉱では鉄という違いがあり、天然の菱鉄鉱では鉄の一部をマグネシウムやマンガンが置き換えることもあります。この成分の違いと、結晶の外側の形は、別々に調べる特徴です。

菱鉄鉱は、層状に積み重なった堆積物の中や、熱水が岩石の割れ目を通った場所などに産します。熱水とは、鉱物の成分を溶かし込んだ高温の水のことです。菱鉄鉱を多く含む堆積性の鉄鉱石も知られ、鉄資源となる鉱物の一つに数えられます。

もともと褐色の菱鉄鉱もあるため、褐色というだけで変質の程度を判断することは困難です。一方、水や空気との反応による風化で、鉄が酸化されて別の鉄鉱物へ変わると、外観にも変化が生じます。標本の状態を考える時は、結晶自体の色と、後から生じた表面の変化を区別する必要があります。

占いの象徴として表面の変化に意味を重ねるなら、「環境に合わせて備えを見直す」という連想ができます。これは鉱物の変化から広げた比喩です。たとえば、以前は十分だった道具や作業時間が、今の仕事にも足りているかを振り返るきっかけになります。