タロット
無番号の愚者
むばんごうのぐしゃ意味
無番号の愚者とは、愚者を21枚の切り札の番号列へ固定せず、別枠に置く歴史的な扱いです。札面に0を印刷することと、系列内の位置を一つに定めることは同じではありません。
解説
15世紀のヴィスコンティ=スフォルツァ系タロットでは、21枚の切り札に番号がなく、愚者はその切り札とは別の特別な札でした。当時の主用途は札を取り合うゲームであり、愚者を精神的な旅の出発点とする説明は、この図像上・遊戯上の事実から直接決まるものではありません。
ウェイト=スミス版の愚者には「0」と「THE FOOL」が印刷されています。一方、ウェイトは解説書で、0をどこに置いても愚者は「番号を持たない札」だと述べ、本文では審判XXの後に配置しました。つまり、印刷された数字は0でも、世界XXIまでの切り札系列における位置を固定しない考え方が併存しています。
Marminでは、愚者の0を未経験の出発点として読み、始まり、自由、未知へ踏み出す姿勢へ結び付けます。これは現代の占術上の解釈です。デッキを比較するときは、札面の番号と題名、解説書が示す並び、実占で採る意味を分けて記録すると、「無番号」「0番」「愚者の旅」を混同せずに済みます。