神話
ゼウス
ぜうす 別名:Zeus・Jove・Iuppiter・ユピテル意味
ゼウスは、古代ギリシャ神話で天空と雷を司り、神々の王として秩序、誓約、客人の保護に関わる神です。雷霆、王笏、鷲が代表的な持物として表されます。
解説
ヘシオドス『神統記』では、父クロノスが生まれた子を次々にのみ込み、母レアは末子ゼウスをクレタ島へ隠しました。成長したゼウスは兄姉を解放し、ティタン神族との戦いでオリュンポス側を率います。雷鳴、稲妻、雷霆は、この戦いで発揮される力の表現です。
ホメロス『イリアス』では、ゼウス、ポセイドン、ハデスの三兄弟がくじを引き、ゼウスは天空、ポセイドンは海、ハデスは冥界を得ます。大地とオリュンポスは三者に共通の領域です。この世界分有は、ティタン神族との戦いとは別の場面として語られます。
神話は、誓約や客人を守る裁定者としてのゼウスと、欲望から変身や策略を用いて争いを生むゼウスを同じ神の物語として伝えます。権力が秩序を支える働きと、その行使が周囲へ負担を生む局面の両方を読む必要があります。
ローマ世界ではゼウスがユピテルと同一視され、木星の名称と象徴へつながりました。プトレマイオス『テトラビブロス』が木星を温・湿で穏健な吉星とし、増加へ結び付けた記述は、古典占星術上の分類です。神話の出来事や出生図の判断とは段階を分けて用います。