哲学・心理

基本的帰属の誤り

きほんてききぞくのあやまり 別名:fundamental attribution error・基本的な帰属の誤り

意味

基本的帰属の誤りは、他人の行動の原因を考える時に、その人の性格や意図を重く見て、置かれていた状況を軽く見積もる傾向です。心理学でいう帰属とは、行動が起きた原因を推測することを指します。たとえば返信が遅い人を「無責任だ」と判断し、体調不良や仕事の都合を考えない場合が当てはまります。

解説

ジョーンズとハリスの実験では、参加者はカストロを支持または批判する文章を読み、書き手の本当の態度を推測しました。立場を自分で選べず、指定されて書いたと知らされても、文章に表れた主張が書き手本人の態度だと推測する傾向が残りました。行動を強く制約する事情を知っていても、人物の性格や考えを原因として受け取りやすいことを示す例です。

ただし、行動の説明の仕方は文化や状況によって変わります。ミラーの比較研究では、成人になるにつれて、米国の参加者は人物の一般的な性質を挙げることが増え、インドの参加者は状況を挙げることが多くなりました。基本的帰属の誤りを、人間なら常に同じ形で示す性質だと考えることはできません。

対人関係を占う時に、返信の遅れや約束の変更を一枚のカードから相手の人格へ結びつけると、状況を見落とす可能性があります。相手の説明、確かめられた事実、考えられる事情を分けると、断定を避ける助けになります。それでも同じ行動が続く場合は、理由の推測とは別に、自分が受け入れられる条件を決めることが必要です。