哲学・心理

埋没費用

まいぼつひよう 別名:sunk cost・sunk cost effect・サンクコスト・埋没原価

意味

埋没費用とは、すでに投入し、今後の選択によって回収額を変えられない金銭、時間、労力です。将来の判断では、これから生じる便益と費用、支払済みの資源を別の用途へ回す価値を比べます。

解説

埋没費用そのものは、回収不能になった過去の投入です。埋没費用効果は、過去の投入を無駄にしたくない思いから、将来の見込みが低い行動でも継続しやすくなる現象を指します。アークスとブルーマーの研究では、金銭、労力、時間を投入した後に事業を続ける傾向が強まることや、高い価格で買った演劇の定期券ほど初期の来場回数が増えることが報告されました。費用と心理的な反応は、別の対象として記録します。

判断の出発点は、返金、譲渡、売却によって戻せる額です。次に、継続した場合と中止した場合について、今後の費用、得られる便益、危険、使う時間を同じ期間で比較します。支払済みの道具や権利を今後も使う場合、その使用時間や売却機会には機会費用が生じ得ます。比較表へ置くのは、今から変えられる項目です。

例えば、返金不可の六回講座へ三万円を払い、二回受講した時点で残り四回を検討するとします。三万円は、受講を続けても中止しても戻らないなら埋没費用です。残り四回の学び、移動費、四晩の時間、体調への影響を今後の差として比べます。受講権を一万円で譲渡できる場合、その一万円は回収できる価値なので、判断材料へ加えます。数値は仕組みを示す仮定例です。

タロットカードで図像上の事実として記録できるのは、カード名、向き、人物、持ち物、背景、配置です。「ここまで続けたから手放しにくい」という言葉は占術上の解釈であり、埋没費用効果を点検するきっかけです。返金や譲渡の可否は契約書、今後の費用は見積書や予定表、健康と安全への影響は該当分野の資料や専門家の説明から確かめます。最終的な継続や中止は、本人が現実の根拠から行う選択です。

機会費用は、今から一つの案を選ぶために手放す次善案の価値です。決定後評価は、選択時の目的、当時使えた情報、判断手順、結果を分けて振り返る作業を指します。損失回避は、同じ大きさの利得と損失を比べた時に損失を重く評価する傾向です。埋没費用は回収不能な過去の投入であり、ほかの三語は将来の代替案、振り返りの工程、損失への評価傾向に焦点があります。