哲学・心理

命題的知識

めいだいてきちしき 別名:propositional knowledge・knowledge-that・事実的知識

意味

命題的知識は、ある内容が事実であると知ることです。命題とは、真か偽かを問える内容を指し、「会議は十時に始まると知っている」のように「何々であると知る」という形で表せます。

解説

「会議は十時に始まる」という文が表す内容は、会議の開始時刻についての命題です。同じ内容を別の言語で述べても、知っている対象となる命題は共有できます。哲学でいう命題は、信じる、疑う、知るといった態度の対象であり、真または偽になり得るものという位置づけです。ただし、命題を抽象的な対象と考えるか、文の意味とどのように関係づけるかには複数の理論があります。ここで重要なのは、書かれた文そのものと、その文が述べる内容を区別することです。

命題的知識は英語でknowledge-thatとも呼ばれます。「駅までの道を知っている」という対象へのなじみや、「自転車に乗る方法を知っている」という技能とは、焦点が異なります。課題を実行する力は手続き的知識の、一つの主題に属する情報のつながりは対象理解の中心です。一方、技能を知ることが命題的知識へ還元できるか、対象へのなじみに命題的な内容がどこまで関わるかは論争中です。三分類の境界には理論上の幅があります。

ある人が命題を知るには、その命題が真であり、本人が信じていることが必要だと広く考えられています。さらに正当化を加える三条件説は、「正当化された真なる信念」のページで説明する知識分析です。ゲティア型の反例は、三条件がそろっても、根拠と真になった事情が偶然にずれる事例を示しました。命題的知識という分類は、知識の対象が命題であることを表します。知識の成立条件を分析する理論とは役割が異なるため、二つを分けて読む必要があります。

日常の判断では、知っていると考える内容を一つの命題にします。「発送日は三日です」のように書いた後、現在の真偽を判定する資料、本人が信じた時に用いた理由、情報の更新時刻へ分ける手順です。発送通知が訂正されれば、命題の真偽や支えも変わり得ます。「いつ届くか知っている」という疑問文型では、「金曜日に届く」という命題が答えに当たります。主張を一文に定めれば、資料と照合する対象が明確です。

タロットで直接記録できる命題には、「引いたカードは星である」「カードは正位置だった」「結果の位置に置かれた」があります。使用したカードと配置を見れば、これらの真偽を調べられます。「星は希望を象徴する」は採用した占術体系についての説明で、「来週、希望した連絡が届く」は外部の出来事についての予測です。観察事実、象徴解釈、将来予測をそれぞれ一文にすると、同じ確かさを持つ主張として混同しにくくなります。予測の真偽には、期日後の連絡記録が必要です。