哲学・心理

過信効果

かしんこうか 別名:overconfidence effect・overconfidence bias・過信バイアス

意味

過信効果とは、自分の判断や成績、予測に対する確信が、客観的な正確さや比較基準に照らして強すぎる現象です。研究では、自分の成績を高く見積もる「過大評価」、他者より上だとみなす「過大順位付け」、予測の幅を狭く定める「過大精密性」を分けて測ります。

解説

リヒテンシュタインとフィッシュホフは一九七七年、回答の正否と、その回答が正しいと思う確率を対応させました。同じ確信度を付けた回答群で、確信度七〇%なら実際の正答率も七〇%になる状態を「較正が合う」と考えます。一連の実験では確信度が正答率を上回る傾向が見られましたが、その大きさは問題の難しさによって変化しました。知識量と較正の良さは別の指標です。

クレイマンらは一九九九年、二択問題と、未知の数量が入る範囲を答える課題を比べました。二択問題では全般的な過信が小さかった一方、主観的な確率区間を作る課題では、正解を含む区間が想定より少なくなりました。この差から、過信の大きさには回答形式、領域、採点方法が関わると分かります。

ムーアとヒーリーは二〇〇八年、過大評価、過大順位付け、過大精密性を区別しました。難しい課題では実際の成績を高く見積もりながら、他者より下だと考える組み合わせも起こり、簡単な課題ではその逆が生じました。ムーアらの二〇一五年の実験は、予測区間の的中率が低い時でも、中心値のずれと区間幅の狭さを分けて検討する必要があると報告しています。三種類の過信には、それぞれに合う測定が要ります。

占いの予測を検証する時は、結果を見る前に、判定できる答え、判定日、確信度を記録します。判定後に同じ基準で正誤と確信度を集計すると、自信の強さと予測の精度を比べられます。ダニング=クルーガー効果は課題成績と自己評価の関係、バイアスの盲点は自分より他者に偏りを見いだす傾向、計画錯誤は課題の完了時間を短く見積もる傾向です。過信効果のページでは、確信と客観的な基準のずれに焦点を置きます。